徹底比較!失敗しない高速バスの検討ポイント3つ
公開日:2017/06/14
更新日:2023/09/14
高速バスを選ぶとき、「本当にこのバスでいいんだろうか」と、不安になったことはありませんか。
「もっと安いバスがあるんじゃ……」「かなり安いけれど、乗り心地は大丈夫かな」「似たようなバスがたくさんあるけれど、何が違うのだろう」などなど。
日本全国で数千便の高速バスが運行されている中、選んだバスがベストな選択か確かめるのは、なかなか難しいものです。
そこで、実際に高速バスを利用している500名を対象に、「高速バスを選ぶとき最も重視する項目は」というアンケートを実施しました。ぜひご乗車される高速バスを選ぶ時の参考にしてみてください。
高速バス乗客500人にききました!高速バス予約時に最重視するポイント
料金 | 58% |
スケジュール(発着時間) | 24% |
シートタイプ(4列、4列のびのび、3列独立など) | 12% |
トイレ付車両 | 3% |
コンビニ決済が利用できる | 3% |
高速バスの魅力である「料金」がダントツの1位。次に、スケジュール。予定があわない便は、いくら安くても乗車できませんから、これも納得ですね。
この声から、押さえておきたいポイントは3つに絞られます。
1.乗車区間ごとの料金相場 (希望の場所へ行くには、最安値でどのくらいか)
2.車内設備の充実度 (座席の広さ、車内での座席配置。快適性が高いほど料金にも影響)
ここでは、この3つのポイントを順番にチェックし、毎日何百便と運行している高速バスを比較・検討するオススメの方法をご紹介します。
1.区間別の最安値で比較しよう
「予約したいバスがあるけれど、もっと安いバスはないかな」……そう思ったら、区間ごとの最安値がどのくらいか抑えることが大切。
乗りたい区間の最安値がわかっていれば、だいたいの予算と、自分が選ぼうとしているバスが高いのか・安いのか、判断がつきます。
ここでは、全国約150社のバス会社が販売している便をもとに、2023年9月の最安値情報を集めました。
下記表の前後200円程度の料金差であれば、ほぼ最安値と考えてよいでしょう。
1-1.関東(東京・埼玉・神奈川)発着の高速バス、行き先別最安値一覧
発着地 | 仙台 | 富山 | 長野 | 金沢 | 名古屋 | 大阪 | 広島 | 青森 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最安値 | 3,000円 | 3,500円 | 2,200円 | 3,800円 | 2,400円 | 3,500円 | 3,800円 | 4,800円 |
走行距離 | 約370km | 約520km | 約230km | 約560km | 約370km | 約580km | 約1,000km | 約700km |
所要時間 | 約6時間 | 約8時間 | 約3時間半 | 約9時間 | 約6時間 | 約9時間 | 約13時間 | 約10時間 |
※早割や学割、会員割引など、特定条件下でのみ適用される各種割引は除く
※走行距離および所要時間は、各便の経由地によって異なる。ここでは主要停留所間の平均的な数値を記載
高速バスの料金は、基本的には移動距離の長さに比例します。
けれど、利用者が多い区間は参入するバス会社が多く、価格競争によって安いケースもありえます。
料金はバス会社の判断で設定することができ、今後、上がる可能性も下がる可能性もあります。
とはいえ、現在は複数のバス会社がこの最安値前後で料金を設定しており、いますぐ大幅に下がることはなかなか考えにくい状況です
なぜ関東⇔関西間は3,000円台から11,000円まで乗車料金の幅があるのか
関東⇔関西便では、利用者の多さからバス会社間の競争も激しく、乗客が少ない時期には値下げが、逆に繁忙期には座席不足から値上げが実施されやすい区間です。
料金が日々変動するのは、バス会社側は事前に国へ申請した料金帯の範囲であれば、自社の判断で変更できるため。
特に日本の二大都市である東京・大阪間は、一年を通して多くの人が移動します。
人気の週末出発ともなれば、どのバス会社も満席、という日も珍しくありません。
こういった人気の日程は、バス会社側が予約の入り具合を見て、料金を上げたり下げたりします。
また、運行するバス会社が多く、各社が特色を出そうと工夫中。安くても片道9,000円以上かかる、いわば高速バスのファーストクラス「2列シート」車両も運行されているのが、この路線なのです。
このため、
- 先週まで3,500円だった席が、いつのまにか9,800円に値上がりしていた
- 昨日まで5,000円だった席が、翌日には3,800円に値下がりしていた
- 木曜日乗車なら2,200円だった便が、翌日の金曜日乗車なら8,000円
- 同じ日、同じ区間で「4列シート」は2,200円なのに「2列シート」は12,000円以上で販売中
……こういったケースも珍しくありません。乗客にとっては料金やシートタイプの選択肢が広く、自由な利用スタイルが選べる区間といえるでしょう。
関東⇔名古屋間は時間をずらせば安くなるときも。朝・昼・夜便が運行中!
「自分の予定に一番あった便を見つけたが、ちょっぴり予算オーバー」
…そんなときは、少し出発時間をずらした便もチェックしてみてください。
片道約6時間の関東⇔名古屋間は、夜行バスに限らず、朝からあらゆる時間帯にバスが出ています。
少し予定をずらせば、さらに安いバス会社が見つかることも。とくに、乗客が少ない平日の昼行便は値下げされる日もあり、ねらい目です。
1-2.関西(大阪・京都・兵庫) 発着の高速バス、行き先別最安値一覧
発着地 | 仙台 | 東京 | 富山 | 長野 | 金沢 | 名古屋 | 広島 | 福岡 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最安値 | 9,500円 | 3,000円 | 5,000円 | 5,000円 | 3,500円 | 1,600円 | 3,800円 | 4,500円 |
走行距離 | 約900km | 約580km | 約370km | 約480km | 約310km | 約190km | 約400km | 約1,140km |
所要時間 | 約13時間 | 約9時間 | 約5時間半 | 約7時間半 | 約4時間半 | 約4時間 | 約5時間 | 約10時間 |
1-3.東海(愛知・岐阜・三重) 発着の高速バス、行き先別最安値一覧
発着地 | 仙台 | 東京 | 富山 | 長野 | 金沢 | 大阪 | 広島 | 福岡 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
最安値 | 8,600円 | 2,000円 | 3,800円 | 2,600円 | 3,600円 | 1,600円 | 5,900円 | 8,000円 |
走行距離 | 約730km | 約370km | 約240km | 約220km | 約240km | 約190km | 約480km | 約820km |
所要時間 | 約9時間半 | 約6時間 | 約4時間 | 約3時間半 | 約4時間 | 約4時間 | 約7時間 | 約12時間 |
1-4.時期によっては、最安値で乗れないことも
高速バスの料金は、電車のようにいつでも一定ではありません。曜日や季節によって変動します。
全国の高速バスを取り扱う予約サイト「高速バスドットコム」で全国の平均的な乗車料金を調べたところ、乗車時期によって大きな差が出ました。
- 祝祭日を含まない月曜日~金曜日 …約4,500円/名
- 祝祭日を含まない金曜日~日曜日 …約5,500円/名
- 年末年始やGWなどの大型連休 …約6,900円/名
※2022年下半期~2023年上半期乗車予約を対象に調査
乗車日は、仕事や学校の都合上、「高いから」といって変更できないかもしれません。しかし、もし平日にずらせる余地があるのなら、料金を比較する価値はあるでしょう。
2.シートタイプで比較しよう
2-1.”シートタイプ”の違いが一目瞭然!座席の広さ・リクライニング比較表
初めて高速バスに乗る方からの質問で多いのが、「3列シートとか4列シートって記載があるけれど、どういう意味?」というもの。これは、車内の座席が横に何列配置されているか、を示します。
一般的なのは、4列シートタイプ。遠足など日帰りの貸し切りバスでもよく利用される、真ん中に通路があり、左右に2席ずつ配置されている車両です。こういった4列シートタイプは高速バスの主流ですが、実は近年、そのバリエーションはどんどん増えています。
2-2.「4列」シートは圧倒的な安さ。乗り心地は?
身長180cmの男性着席時 | 身長150cmの女性着席時 | 4列シート・車内の様子 |
座席数が多い分、料金は安い「4列シート」。子供のころ遠足で乗った、観光バスのような仕様の車両です。
お値段重視派には好評な一方、大人が一晩過ごすには窮屈という声も多数。「絶対4列!」というリピーターと、「4列はちょっと・・・」という人で、意見の分かれるシートです。
◎好評なクチコミ
「とにかく安い!」
- 「東京に往復5,000円で行けた!」
- 「日中の移動なら、眠れなくても問題なし!」
- 「ほんとに安いし、しんどいってよく聞くけどフツーに爆睡した」
「2席が隣接なのがいい」
- 「家族と隣合わせが安心」
◎不評なクチコミ
- 「全然眠れなくて、着いてから動きたくなかった……」
- 「足元が狭い。何度も姿勢を変えたけど、気になって寝つけない」
- 「9時間くらい同じ姿勢で腰痛!!」
- 「隣の人が気になる。一度気になりだしたらもう眠れない!」
- 「通路側の人が寝ていると、トイレに行きづらい」
2-3.「4列ゆったり(のびのび)」シートは「少し足元が広いだけでダンゼン楽!」
身長180cmの男性着席時 | 身長150cmの女性着席時 | 4列のびのび・車内の様子 |
格安がいいけれど、足を伸ばして少しでもゆったり座りたい人に人気。
通常の観光バスタイプ車両は、座席が縦11列設置されていますが、「ゆったり」「のびのび」と名のつくシートは、1列減らし、少し各列の前後間隔が広くなっています。
その分、スタンダードな「4列」よりは少し高く設定されることがほとんど。この広さと料金差をどう考えるかで、意見は分かれます。
- 「たった500円の差で雲泥の差!」
- 「4,000円で大阪から東京に行けた」
「やっぱり広さは大切!」
- 「4列シートなのにゆったり快適」
- 「一度普通の4列シートに乗ったけど、全然違った。感動」
- 「足は伸ばせるし、リクライニングも普通の4列より倒せる」
◎不評なクチコミ
「やっぱり隣が気になる」
- 「ゆったりシートにしてみたけど、やっぱりちょっと窮屈」
2-4.「3列独立」シートはリピート率◎!「少し高くてもやめられない」ワケ
身長180cmの男性着席時 | 身長150cmの女性着席時 | 3列独立・車内の様子 |
高速バスユーザーの中には、「3列独立であることはマスト条件」という人も少なくありません。
車内に2列の通路があるため、最大乗車可能人数が少なく、その分、高速バスのシートタイプの中では高価な方。
それでも支持を集める理由はどんな声があるか、集めてみました。
◎好評なクチコミ
- 「初の3列独立シートに感動」
- 「行きは4列にしたけど、帰りは3列独立にした!次の日仕事だから!」
- 「けっこう背もたれを倒せるのがいいんだなー」
- 「福岡から東京へGO!3列独立シートなら平気」
「隣に人がいないと楽!独立シートならでは」
- 「プライベートカーテン付きだと、ほぼ個室!」
- 「隣に気を使わずにすんで、割と眠れた」
- 「予算を考えて、新幹線より夜行バス。でも4列だとしんどいので、名古屋から東京で3列独立6,500円。それでも往復で新幹線の片道料金以下!」
- 「夜行は3列独立に限ると思う。辛い思いして遊びに行っても、疲れちゃって本来の目的が楽しめないから、ちょっと高くてもいい席で行く」
- 「大阪から東京へ。熟睡できたから8000円でも悪くない」
◎不評なクチコミ
「高いんじゃ、高速バスにする意味が・・・・」
- 「真ん中列列は座席の左右が通路で落ち着かない」
- 「3列独立に乗りたいのに満席!早めにと予約しないといけない」
2-5.「2列」シートは特別席!「乗ったら人に話したくなる」個室風の豪華シート
「夜行バスの時間帯でないと間に合わないけれど、次の日の予定があるのでとにかくいい席を!」……そんな方に好評なのが、「2列」シート。飛行機でいえばファーストクラスのような、快適性重視の高級シートです。
いわゆる「バス」というイメージからはほど遠い、大きなシートが特徴。ほとんどの場合、パーテーションやカーテンで仕切られ、個室ブースのような感覚で過ごせます。バス会社ごとに仕様は大きく異なりますが、充電用コンセント、ハンガー、VOD、読書灯、マイナスイオン発生器、電動リクライニング、マッサージ機能、Wi-Fiなどなど、いま高速バスで実現できるあらゆる機能をもたせている車両がほとんど。
まだ全国的に数が少なく、クチコミはそう多くありません。しかし、「乗ってみたら、いい意味でバスじゃないみたいで感動!」「これなら眠れる」とおおむね好評です。ただし、ほとんどの路線で片道10,000円前後という料金設定。しっかり休みたいとき、変わった体験がしたいとき、選択肢に加えてみるのはいかがでしょうか。
ここでは、毎日運行している「2列」シート便の特徴をご紹介します。
中国バス運行 「ドリームスリーパー」
靴をぬいであがる、自宅のような空間。クッションの快適性バツグン!
広島⇔横浜間で運行中。夜行バスでは寝つけないタイプのバスラボスタッフが、ぐっすり眠れたというこの夜行バス。個室のようなスペースで、「値段が高くても乗りたい」というリピーターが多くついています。
★スタッフの乗車体験記はこちら
3.5分で高速バスを比較!希望とスケジュールにあう便の見つけ方
3-1.多くの便を比較・検討するなら、ネットを活用!
全国で運行している何千という便から、希望の予算・シート・そして利用するスケジュールにあった便を見つけるには、やはりネットが便利です。
まず基本的な機能として、各サイトには希望日・区間・シートタイプを選択できる検索フォームが用意されています。
そこに加えて、予約サイトによって「コンセント付」「女性専用車」といった特色を指定できる絞り込み機能や、安い順・出発時間順に便情報を表示させる並び替え機能が用意されています。
この絞り込み機能・並び替え機能は、サイトごとに特色があります。
大まかな流れは下記の通り。希望の乗降車地、乗車日、シートタイプ等、条件があらかじめ決まっていれば、5分程度で希望に合った便情報をみることができます。
条件に該当する便が複数あった場合は、乗車場所へのアクセスなどを加味して比較していきましょう。
<高速バス予約サイトの進み方>
トップページに設けられた検索フォームで、乗車地・降車地・乗車日を選択し、検索
▼
予約受付中の便情報が、検索結果画面に一覧となって表示
▼
さらに細かな希望条件(シートタイプなど)を指定して再検索
▼
再表示された検索結果を、並び替え機能で希望に合った順番に表示
3-2.希望の乗車時間が決まっているのなら、「時間順」の並び替え機能
高速バスの予約サイトの多くには、「便情報を時間順に並び替える」という機能があります。
「朝いちばんに長野を出て、東京へは昼過ぎにはついておきたい」
「21時までのコンサート終演後に乗車するから、22時以降の便にしか乗れない」
……そんなときには、この機能が役に立つでしょう。
比較機能がある大手高速バス予約サイト一覧
高速バスの予約サイト、と一口に言っても、これまたいくつもあって、どのサイトを使えばいいのかわからない……そんなときは、こちらの表をご参考に。日本全国の路線を取り扱っており、掲載便数が多いサイトを機能別にまとめました。
まとめ
ここまで、バスの価格・シートタイプについて、徹底比較してみました!
予約サイトの絞り込み機能・並び替え機能を駆使すれば、理想のバスがきっと見つかるはず!
あなたにぴったりなバス探しにお役立てください。
高速バスドットコムでは高速バスにご乗車いただいたお客様や、当サイトをご利用いただいたお客様からの率直なご意見をお伺いし、 これから高速バスの利用を検討されているお客様へも、実際にご利用されたお客様からの声を開示することで、ご予約時の検討材料に是非ご活用ください!
※本記事は、2023/09/14に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。