いつもと違う神戸を感じられる!ツウなバスツアーに参加してみた

公開日:2017/03/02

更新日:2021/03/05

いつもと違う神戸を感じられる!ツウなバスツアーに参加してみた

※本記事は、2016年11月時点のツアー情報です。

秋も深まる11月半ば、優しい日差しのもと海と山を手軽に観光できる神戸市内の一日ツアーはいかがでしょうか。

ご紹介するのは、あえて神戸の定番ともいえる北野の旧居留地や南京町ではなく、六甲山と海の美しい自然や世界に誇れる文化や歴史を堪能できるコース。

昔から靴の生産が盛んなことから「履き倒れ」の街、また日本随一のグルメの街と言われる神戸市ですが、あわただしいショッピングや食べ歩きの旅ではなく「のんびり景色を眺めたい!」という方も多いはず。

安心してください。神戸には美しく魅力的な自然風景がたくさんあります。
というのも、北は壮大な六甲連山、南は穏やかな瀬戸内海で囲まれており、どちらにも違った趣を感じることが出来るからです。

今回はそんな贅沢を満喫できるツアーに実際に参加してきた筆者が、みどころをご案内。有名ホテルの絶品ランチにも注目です♪

1.集合から出発まで

集合場所はJR三ノ宮駅から歩いて約5分の場所にある、三宮バスターミナル。

JR三ノ宮駅は複雑な構造なので、慣れていない人は迷ってしまうかもしれません。東口改札が一番近く、ここからだと出たらすぐ右側にバスロータリーが見えます。

ただ、バス乗り場も分かりづらく、駅から見えるロータリーは高速バス専用なので間違えないようにしましょう。今回のツアーのような定期観光バス乗り場はロータリーを右手に高架沿いを進み、一つ目の信号を渡ってすぐの場所にあります。

1.集合から出発まで

上の画像のように大きく表示があるので道さえわかればすぐに分かるはずです。
中に入ってみると、平日のまだ朝の9時過ぎだというのにたくさんの方がバスを待っていました。

この神姫バスのターミナルは高速バスなどの路線バスと定期観光バスの待合所を兼ねているため、かなりの混雑具合。

バスツアー初心者の私が不安ながらに受付をすると、係の方から「ツアー参加の方はガイドがここまで案内しに来ますので安心して待っていてください。」と言われました。

そう、ツアー参加者の方は時間や順番を気にすることなく暖かい待合所で待つことが出来るのです。これは心底ほっとしました。

受付ではに参加者の証であるバッジと席番が記載されたしおりが渡されます。このバッジを乗船時や見学時に見せることで中に入ることが出来るので、絶対になくしてはいけません。

1.集合から出発まで

さあ、いよいよ出発。集合時間ちょうどにバスガイドさんが待合所に来てくれました。お手洗いを済ませ、点呼が行われます。

この日の参加者は私を含めて30名程度。ツアーの人気の高さが伺え、はやくもウキウキになってしまいました。

バスの大きさは標準的で、座り心地も十分。

そもそもこのツアーは海に行って遊覧船に乗り、山に行ってロープウェーに乗るというプログラム。長時間バスに乗って移動することがほとんどありません。つまり狭い車内で腰が痛くなったり、トイレに行きそびれて我慢することも無いのです。

冷暖房は各自で調節できる仕様になっていて、個人的にはそこもうれしいポイントでした。

そして10分程バスに揺られ、本日最初の目的地神戸ハーバーランドへと到着。

2.神戸港クルージング、ポートタワー見学、ランチタイム

この日最初の体験は、神戸港クルージングでした。

参加した当日は11月半ばと言えど日差しはとても暖かく、快晴。港をバックに全員で記念撮影をしたあとは、波止場へ。

写真は遊覧後、別途料金で購入できるとのこと。

神戸生まれ神戸育ちの筆者は恥ずかしながらこれが初めての乗船体験だったため、年甲斐もなくはしゃいでしまいました。

道中バスガイドさんの「オススメの席は2階の正面向かって右側だ」というお話を聞き、すかさず席を確保。と言っても船内はとても広く、多くのお客様が行ったり来たりしていました。

2.神戸港クルージング、ポートタワー見学、ランチタイム

ガイドさんおすすめの席は、本当に間違いありません。潮風が心地よく、沖から見る神戸の街並みは何もかもがいつもと違う美しさで、異国に来たかのような印象を持ちます。船内では見どころが常にアナウンスされていて、一瞬たりとも見逃さないように必死でした。

軽食やコーヒーなどの売店もありましたが、美味しいランチが待っていたので我慢です。

2.神戸港クルージング、ポートタワー見学、ランチタイム

さて、神戸港遊覧の次はポートタワー見学。

上の写真でもかなりの存在感を放っている、市民にもなじみ深いシンボル。
このポートタワー、高さはなんと108mで、完成したのは1963年だそう。半世紀以上も神戸の街を見守り続けているんですね。

塔内は最上階の五階から三階が展望会。最上階からの眺めもさることながら中でも一番の好スポットは、展望三階のフロア全体が回転する喫茶店です。この喫茶店タワーの完成当初からあったようで、数人のお客さんからは「懐かしいなあ」という声も聞かれました。

そして空からの景色を楽しんだ後は、待ちに待った昼食の時間。

会場はこれまた神戸のシンボル、メリケンパークオリエンタルホテル!独特な外見と豪華な内装から、日本国内でも屈指の高級ホテルとして知られています。なんとそのホテル内のレストランで和・洋・中のコースから選んで頂くことができちゃいます。事前の予約段階での選択になるのですが、筆者は一番人気の洋食コースをチョイスしました。

エントランスに入ると、係の方に連れられるままにレストランへ直行。前菜を待っていると、ウェイターさんが食前酒(ノンアルコールカクテル)を持ってきてくれました。平日の参加者限定では、どのコースにもドリンクがついてくるそうです。ノンアルコールなのでお酒の弱い方やお子様連れにも嬉しいですね。

出てきた料理はどれも絶品。付け合わせの自家製焼き立てパンは外はカリカリ中はふわもちで、食べ放題。いくらでも食べられちゃいます。これだけでも期待はぐっと膨らみますよね。しかしなんといってもメインのチキンのソテーは格別でした。ナイフが要らないほど柔らかく、鶏のうまみを存分に味わえる一品。

本当に美味しかった。感動の一言です。

2.神戸港クルージング、ポートタワー見学、ランチタイム

3.「沢の鶴」資料館見学、六甲ガーデンテラス散策

さて、ここからは午後の部。

実はこのツアー、クルージングからランチまでの昼までコース、資料館見学からガーデンテラス散策までの昼からコースの二つの半日コースも併設しています。筆者は一日コースでの参加なので、まだまだ楽しんじゃいます。

昼食会場を後にし15分程バスに揺られ、沢の鶴資料館に到着。
資料館は先の阪神淡路大震災で半壊したものの、京都の宮大工さんたちによって再建され、今なお当時の重要な展示品が数多く残っているそう。

資料館に到着すると、10分間ほどの映像を観ます。館内には当時使用されていた巨大な酒樽がずらっと並べられていて、圧巻の光景でした。残念ながら館内は撮影禁止のため、実際に行ってみてのお楽しみに。

その後は館内の見学、売店でお土産の購入ができました。店内ではツアー参加者の方限定で原酒、梅酒の試飲をすることが出来ます。あいにく筆者はお酒に弱いので試飲出来ませんでしたが、店いっぱいに梅酒の芳醇な香りが漂っていてほろ酔い気分で楽しめました。

お酒以外にも奈良漬けや酒粕、いま話題の塩麹なども販売しています。老若男女を問わずぴったりのお土産が見つかるのでオススメです。

ここからまたバスで移動し、最後の目的地である六甲山へ。

日が傾き始めたころから雲行きが怪しくなりはじめ、一抹の不安と希望を胸に六甲ケーブル下駅に降り立つと、そこではすでに乗車待ちの行列がありました。カメラを手にした学生や外国人観光客が目立ちます。特に大きなトラブルもなく、10分ほどでホーム手前まで進むことができました。

ホーム手前には張り紙があり、11月の山頂付近の平均気温が5~10℃であることが記されていました。この日の市内の天気予報では最高気温が18℃だったので、山頂付近の気温は10℃以上も低くなることになります。参加される際には羽織れるものやブランケットを持っていく方が良いかもしれません。

3.「沢の鶴」資料館見学、六甲ガーデンテラス散策

いざロープウェーに乗車。車両は二両編成で、窓のある比較的暖かい一両目と、窓のない展望仕様の二両目に分かれています。

ちょうど紅葉が見ごろのシーズンだったので私は二両目に乗ったのですが、これが大正解。乗車時間は10分程度なのですが、山の中腹以降はずっと紅葉を見ることが出来ました。美しい景色を横目に壮大な山の斜面を滑るように昇り、鳥になったような気分を味わえました。

ただ、本当に風を遮るものが何もないので、往復で利用される方は片道ずつ座席を変えてもいいかもしれません。

3.「沢の鶴」資料館見学、六甲ガーデンテラス散策

六甲山上駅に到着してからは、近くの展望台でバスの到着を待ちます。下の駅での情報通り展望台はかなり寒かったです。気温計では10℃を指していましたが、やはり天気が崩れ始めていたこともあって風が冷たく、凍えるような寒さでした。

寒さに耐えられず駅の構内で15分程待っていると、バスが到着しガイドさんが呼びに来てくれました。これからさらに頂上に近い、六甲ガーデンテラスへ向かうとのこと。ここでもまた15分ほどの移動だったのですが、峠道という事もありかなり左右に曲がることが多かったです。船やロープウェーに続いてとどめのこのバス。乗り物酔いしやすい方は酔い止めを服用したほうがベターです。

なにはともあれ、六甲ガーデンテラスに到着。天気も持ちこたえたようで、夕暮れ時の日差しが戻ってきたのが幸いでした。ガーデンテラス内には展望台、飲食店やお土産屋さんが軒を連ねており、ヨーロッパ風の料理屋さんがあればアフリカンアクセサリーのお店があったりと、どれも個性的な内装をしています。

その中でも、ひと際目をひいたのが「六甲枝垂れ」という展望台。ドーム型の建物で辺りでは一番高い位置にあったので、一目散に六甲枝垂れに向かいました。料金は通常300円のところ、ツアーの参加者は半額で入場できるとのことで、早速入ってみました。

3.「沢の鶴」資料館見学、六甲ガーデンテラス散策

中は空洞になっていて、網目越しに神戸の街並みを一望することができます。たそがれどきの何とも言えない幻想的な風景に魅了され、風も寒さも忘れて見入ってしまいました。春には手前の花壇に花がいっぱいに咲き、夏には山の新緑が鮮やかに彩るなど、季節ごとに異なった風景を楽しむことができるそうです。

結局この六甲枝垂れに時間を使いすぎ、お土産を買いそびれました。ツアー参加者限定の10%OFF のクーポンを頂いたのですが。使うことができませんでした。無念。六甲枝垂れは夜になるとライトアップされるそうなので、それと合わせてリベンジしようと思います。

そして、全員を乗せたバスは30分ほどで集合場所のバスターミナルへと到着。バスガイドさんの神戸に関する豆知識や面白い小話と、暖かい車内はとても快適でした。後半のお酒の試飲に続けての山登りのあとのバスの心地よい揺れが何とも言えず、うとうとされている方もいらっしゃいました。

到着時間は17時45分頃。本当に充実したツアーでした。

4.ツアー体験の感想

人生初のバスツアーということもあって自由時間の配分がうまくいかず、全てを見て周ることができなかったのが悔やまれました。特に六甲ガーデンテラスではもう少し時間を有効活用出来たかもしれません。

神戸在住の筆者でもほとんどの体験が今回が初めてだったので、おそらく市民の皆様が参加しても十分に楽しめるのではないでしょうか。神戸の市街地、中心部だけではなく、その周辺にも多くの魅力があることを知れるツアーだと感じました。

市街地部にもフリーパス形式の周遊バスが走っているので、それと併用すれば神戸の大部分を持てあますことなく堪能出来ます。

Q.どんなお客様にオススメ?

A.基本的にはカップル、ファミリー層、老後のご夫婦等どのような方にも楽しんでいただけると思います。実際に、50代くらいの男性の方お一人でも参加されていました。ただ、奇麗な景色を見て美味しいランチやお酒を頂くツアーなので、のんびりと観光を楽しまれたい40代後半~の方にオススメします。

5.基本情報

※本記事は、2016年11月時点のツアー情報です。

春・夏・秋コース/海・山・酒蔵バス巡り 神戸王道コース(一日コース)
大人一名 7,900円(入館料、食事代、乗船料、乗車料含む)

※本記事は、2021/03/05に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。

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