【釧路⇒ウトロ】ひがし北海道エクスプレスバス4号に乗ってみた!
公開日:2023/03/02
更新日:2023/03/02
厳冬期の道東エリアを走る「ひがし北海道エクスプレスバス」は、この時期の貴重な観光の足として人気の観光バスです。
今回は【釧路⇒ウトロ】を結ぶ4号に乗車した体験記をご紹介します。
1.『ひがし北海道エクスプレスバス』とは
ひがし北海道エクスプレスバスは、道東エリアの観光地をめぐる冬季限定のバスです。
運行期間は毎年1月後半~3月前半です。(2023年は、1/28~3/5)
運行路線は、8路線です。
- 1号:紋別⇒網走⇒ウトロ
- 2号:ウトロ⇒網走・摩周⇒阿寒
- 3号:阿寒⇒摩周・網走⇒紋別
- 4号:釧路⇒阿寒⇒美幌⇒網走⇒ウトロ
- 5号:ウトロ⇒野付⇒阿寒⇒釧路
- 6号:北見・網走⇒阿寒⇒摩周⇒北見・網走
- 7号:ウトロ⇒標茶(SL冬の湿原号接続)
- 8号:標茶⇒ウトロ(SL冬の湿原号接続)
今回筆者が乗車したのは、4号(釧路⇒阿寒⇒美幌⇒ウトロ)です。
それでは、実際に4号に乗車した体験記をご紹介します!
2.4号で巡る観光地の概要
まずは簡単に、ひがし北海道エクスプレスバス4号での運行スケジュールと、巡ることのできる主要な観光地をご紹介します。
【運行スケジュール】
乗降場所 | 到着時刻 | 出発時刻 | 乗降 | 滞在時間 |
---|---|---|---|---|
釧路駅前 | 7:50 | 乗車 | ||
MOOバスターミナル | 7:55 | 乗車 | ||
釧路プリンスホテル | 7:58 | 乗車 | ||
道の駅阿寒丹頂の里 | 8:50 | 9:00 | 不可 | 休憩10分 |
阿寒湖温泉※1 | 9:50~10:05 | 9:50~10:05 | 乗車 | |
道の駅摩周温泉 | 10:55 | 11:15 | 乗降車 | |
摩周湖第一展望台 | 11:30 | 12:00 | 不可 | 下車観光30分 |
美幌峠 | 12:50 | 13:50 | 不可 | 下車観光60分 |
美幌駅 | 14:25 | 14:25 | 乗降車 | |
女満別空港 | 14:40 | 14:40 | 降車 | |
メルヘンの丘 | 不可 | 車窓 | ||
網走駅(1番バス停) | 15:05 | 降車 | ||
おーろらターミナル (道の駅 流氷街道網走)※2 | 15:10 | 16:40 | 降車 | 下車観光90分 |
ウトロ温泉各ホテル | 18:00~18:10 | 降車 |
※1 遊久の里鶴雅、鶴雅ウイングス、御前水、ニュー阿寒ホテル、雛の座、花ゆう香、阿寒湖荘 から選べます。
※2 2/1〜10のみ、おーろらターミナルで乗車可能です。
【主要観光地】
①摩周湖第一展望台
「摩周ブルー」と称される、北海道随一の青さを誇る湖を望む展望台。
お土産物屋さんや軽食の販売もあります。
②美幌峠
日本最大のカルデラ湖、屈斜路湖を望む展望台。
お土産物屋さんやレストランもあります。
③おーろらターミナル (道の駅「流氷街道網走」)
流氷砕氷船「おーろら号」の発着地点。
別予約にはなりますが、おーろら号に乗って流氷観察も楽しめます。
3.乗車体験記①「阿寒湖温泉~美幌峠」
それでは、ひがし北海道エクスプレスバスでの旅に出発です!筆者は阿寒湖温泉から乗車しました。
阿寒湖温泉では、ホテルの前までバスが迎えに来てくれます。
(遊久の里鶴雅、鶴雅ウイングス、御前水、ニュー阿寒ホテル、雛の座、花ゆう香、阿寒湖荘のみが対応しています。それ以外のホテルに宿泊の方は、阿寒湖バスセンターからも乗車可能です。)
運転手さんかガイドさんに名前を伝え、いざ乗車です!
スーツケースなど大きな荷物がある場合は、トランクルームに預けることができます。
(※乗車人数によっては、トランクルームのないマイクロバス等での運行となる可能性があります。)
この日は釧路から乗車されていた方も含め、15名ほどが乗車されていました。
阿寒湖温泉を出発して、バスは一つ目の目的地「道の駅摩周温泉」へ向かいます。
阿寒湖温泉を出ると、ガイドさんから今回のバスの運行スケジュールや、乗車に当たっての注意事項がアナウンスされました。
道中車窓から見える景色は、一面の銀世界。
普段雪の降らないエリアに住んでいる筆者は、窓の外の景色を時には写真や動画を撮りながら、眺めていました。
(※雪の壁がバスのすぐ近くまで迫ってきている所もありました…!)
阿寒湖温泉から摩周までの移動で通る道路が、「阿寒横断道路」という道路です。
この道路はずっと山間部を通っていること、カーブが多い道路であることから、
乗り物酔いされやすい方は酔い止めを飲んでおくことをおすすめします。
阿寒湖温泉を出て約50分、バスは「道の駅摩周温泉」に到着しました。
ここでは約20分の休憩があります。
こちらには、足湯やお土産物などを販売するショップがあります。
筆者は摩周湖の水を購入しました。それ以外にも様々な地域の特産物が販売されています。
休憩を終え、バスは次の目的地「摩周湖第一展望台」へと向かいます。
移動時間は15分ほどで到着します。
「摩周湖第一展望台」に到着しました。
ここでは約20分の休憩があります。
こちらには、足湯やお土産物などを販売するショップがあります。
筆者は摩周湖の水を購入しました。それ以外にも様々な地域の特産物が販売されています。
「摩周湖第一展望台」に到着しました。
周囲20㎞・平均水深146m・最大水深211mの摩周湖は、日本でも有数のカルデラ湖として有名です。
「摩周ブルー」とも評される青さが有名な湖でもあります。
摩周湖は水深が深い湖であるため、厳冬期でも氷で覆われることはほとんどありません。
この日は天候にも恵まれ、とても美しい摩周湖を望むことができました。
展望台に併設している「摩周湖カムイテラス」は2022年7月にリニューアルオープンしたばかりとあって、とてもきれいな施設です。
お土産物屋さんや軽食を販売していて、名物は摩周ブルーをイメージした、「摩周ブルーソフト」です。
冬の時期はソフトクリームを食べるのには厳しいかもしれないですが、ぜひ食べてみてください!
30分の下車観光を終えて、次の目的地「美幌峠」に向かいます。
美幌峠まではおよそ50分の移動時間です。
美幌峠に向かうまでの道中も山間部を走るので、カーブが多い道のりになります。
また、道路にも雪が積もっていたり凍結している所が多いため、
時折大きな揺れが起こることがありますので、ご注意ください。
走行中車窓を眺めていると、シカの姿を見かけることがあります。
筆者も乗車中5回は見かけました!ここでも北海道を感じることができました。
ガイドさんによると、時にはキタキツネやクマも現れることがあるようです。
「美幌峠」に到着しました。
美幌峠は道の駅と、屈斜路湖を望む展望台が併設されています。
展望台までは駐車場から歩いて向かいます。この道のりがなかなか過酷…。
地面は凍結・大きな岩がゴロゴロしており、風も強いため、慎重に展望台までは向かってください。
展望台に上がると、「屈斜路湖」を望むことができます。
屈斜路湖は日本最大のカルデラ湖として有名です。この日はあまりに風が強く、早めに道の駅まで引き上げてしまいました…。
「美幌峠」の道の駅にはレストランがありますので、ここでお昼ご飯を食べることもできます。
どれもおいしそうで悩みましたが、今回は山わさび醤油ラーメンをいただきました!
また、他にもあげいもやパン・コーヒーを販売するショップもあります。
筆者はパン屋さんでガイドさんからおすすめされたカレーパンも購入していただきました!
ラスクを付けて揚げているので、サクサク触感が楽しめておいしかったです!
ここまでで、行程のおよそ半分が終了です。
4.乗車体験記②「美幌峠~ウトロ温泉」
美幌峠を後にして、次の目的地「おーろらターミナル」へ向かいます。
移動時間は、美幌駅・女満別空港・網走駅を経由して、およそ1時間20分です。
おーろらターミナルは、流氷砕氷観光船「おーろら号」の発着場所となっています。
ひがし北海道エクスプレスバス4号は、15時30分発のおーろら号に接続しています。
おーろら号は空きがあれば窓口で購入して乗船することもできますが、人気が高く事前予約で満席になることもしばしば。
確実に乗船されたい方は、予約をしておきましょう。
予約したチケットは窓口で引き換えます。
チケットを受け取って、いざ乗船です!
おーろら号は、1階・2階・展望デッキという作りになっています。
船内には売店もあり、軽食や飲み物・おーろら号のグッズなどを販売しています。
1階・2階には船内で座って流氷を眺められる席もあります。
また、2階席の前方には別途400円はかかりますが、室内の前方から流氷を眺められる、特別席もあります。
特別席は事前予約ではなく、先着順で座ることができます。
いよいよ出航です!
おーろらターミナルを出ておよそ5分、流氷の姿が遠くに見えてきました。
さらに5分ほど沖に進んでいくと、いよいよおーろら号は流氷の中に突入します。
おーろら号が流氷の中を突進していく際に出る音と、間近に見える大きな流氷の迫力に、しばらく圧倒されていました。
船内から眺めるのもいいのですが、やはり展望デッキに出て流氷を感じることを、おすすめします!
船内では感じられない音や迫力を、きっと楽しんでいただけると思います!
(※寒さ対策は万全に、写真を撮る際にスマホやカメラを海に落とさないように注意してください!)
およそ1時間の航海を終え、おーろら号はおーろらターミナルに戻ってきました。
まさにここに来なければ経験できない体験でした。
おーろら号に乗船されない方は、おーろらターミナル内のお土産物屋さんやレストランを利用することもできます。
ひがし北海道エクスプレスバス4号はおーろら号の到着を待って出発します。
おーろら号の到着から10分ほどでバスは出発しますので、遅れないようにバスまで戻ってください。
おーろらターミナルを出ると、最後の目的地「ウトロ温泉」に向かいます。
移動時間はおよそ1時間20分です。
ウトロ温泉の各ホテル(北こぶし知床、キキ知床、知床第一ホテル)にそれぞれ停車し、ひがし北海道エクスプレスバス4号の旅は終了です。
1日で様々な絶景を楽しむことができ、とても満足度の高い旅行でした!
5.乗車に当たっての注意点
①酔い止めを用意する
⇒山道を走ることが多く、道路も凍結していることで揺れることが多いです。
乗り物酔いしやすい方は必ず用意しましょう。
②靴は必ずスノーシューズかスノーブーツ
⇒摩周湖第一展望台や美幌峠では、凍結した道路を歩くこともあります。
通常のスニーカー等では危険なので、必ず用意しましょう。
③出発時間を必ず確認する
⇒下車観光があるので、それぞれ分かれて観光されることが何回かあります。
下車時に次の出発時間の案内がありますので、遅れないようにバスに戻りましょう。
6.まとめ
冬の期間はなかなか訪れにくい道東エリアの観光地に、バスで連れて行ってもらうことができるので、非常に効率的に観光ができると感じました。
乗合バスのため道中にある道の駅やその他の観光地に立ち寄ることができないなどはありますが、
慣れない雪道を運転することは少々危険ですし、電車の本数も少ない道東エリアでは、
ひがし北海道エクスプレスバスが最もおすすめできる交通手段であると思います!
乗合バスのため道中にある道の駅やその他の観光地に立ち寄ることができないなどはありますが、
慣れない雪道を運転することは少々危険ですし、電車の本数も少ない道東エリアでは、
ひがし北海道エクスプレスバスが最もおすすめできる交通手段であると思います!
ぜひ真冬の道東エリアを、ひがし北海道エクスプレスバスで巡ってみてください!
きっと様々な刺激を得られるはずです!
※本記事は、2023/03/02に公開されています。最新の情報とは異なる可能性があります。
※バス車両撮影時には、通行・運行の妨げにならないよう十分に配慮して撮影を行っています。